つらかった体験談を紹介
夜勤の拘束時間
一般的に夜勤は16時に出勤して、翌日9時に退勤します。もちろん休憩時間は確保されていますが、その拘束時間について考えてみましょう。夜勤は長くて16時間から17時間労働となるので、体力が必要になります。そうすると、夜勤明けの翌日は眠気と疲労でつらいのが実状です。
経験者のお話を伺うと、夜勤前は出勤の時間ギリギリまで寝る時間を確保して、夜勤明けの後はそのまま寝床に入ってしまうようです。そして、夜勤明けの翌日の休日は、お昼ごろまで寝ていることが多くなり、日勤よりも睡眠時間を多く取っている状態になります。どうしても夜勤のために体力を残そうと眠る傾向にあるのです。こうした実態が、介護職をする方の生活サイクルを作っているようです。
このようなことから言えるのは、前日から夜勤の準備は始まっているということです。この時間の使い方は、生活リズムにも影響してきます。そして、通常よりも多く取る睡眠時間も拘束時間に含めてもおかしくはないのです。
夜勤手当の実態
介護職として夜勤をした場合には、大抵の介護施設で夜勤手当が付きます。大体が5,000円から6,000円程です。8時間勤務で換算すると、時給625円。時給にすると決して高い方ではありません。
実際に夜勤をしている方も夜勤明けは休養が必要になり、次のシフト勤務に備えることが第一優先になっているようです。休息の時間を何よりも優先した結果「遠方への旅行なども時間的には厳しい」「基本的に、アルコールは控えている」という夜勤経験者がほとんどです。このように休日の過ごし方が制限されるので、一般的な自由に過ごせる休日とは違ったものになるでしょう。
夜勤は生活スタイルがなかなか整わないため、体調不良になりやすい面もあります。体調管理に努めるため、医療費など様々な部分で負担が大きくなるのです。休日を有意義に過ごすための出費が少ない分、健康管理のための出費が多くなるでしょう。「もしかしたら、時給の良い仕事をする方が得なのかもしれない」と言う夜勤経験者もいるようです。
厳しい業務内容
夜勤は、日勤に比べ少人数で対応しなければなりません。小さな施設では単独で業務にあたることもあり、大きな施設であればリスクも高くなります。また、ナースコールが頻繁に鳴った時の夜勤は、とても忙しく休む間もなくなります。忙しくなればなるほど、簡単な作業でさえミスが生じてきます。やはり少人数で対応することは、精神的負担になるのです。
「昼間に飲食したものによって、夜に失禁をされる利用者がぞくぞく出てしまった時の対応はとても大変」そして、「一番体力が限界に来ている起床と朝食介助は、想像以上に重労働」と夜勤経験者は語ります。早番の職員に交代する前のこの時間帯が、疲労や体力の限界に達している状態なのです。とはいえ、大切な利用者のため、常に危険がないように利用者の様子を見ながら業務することが必要になります。
このような状態での夜勤には、ストレスが生まれます。様々なストレスに対して回避するヒントが掲載されている書籍「きちんとストレス管理―介護職員のためのストレスマネジメント」はおすすめです。
介護現場では様々なストレス要因が見られ、対人関係の悩みは尽きません。これらの悩みの対処方法を紹介しています。
きちんとストレス管理―介護職員のためのストレスマネジメント
2017.11.22